西東京稲門会・散策の会 例会報告 

2017年11月    長 瀞 

 

1128 )  くもり のち 晴れ

 

    朝のうちは曇っていたが、次第に青空が広がり、風もなく暖かな小春日和の一日であった。

8時24分に所沢を出発、飯能乗り換えで西武秩父駅に着いたのは9時41分であった。ここから秩父鉄道の御花畑駅まで歩けば8分程度であるが、乗車予定の長瀞方面行きの電車は9時51分発で10分しか余裕がない。この電車に乗り遅れると次の電車まで40分待たなければならない。そこで安村氏はタクシーで、他は小走りで御花畑駅に向かい、辛うじて予定の電車に乗ることができた。

 

    10時9分に上長瀞駅で下車、いかにもローカル線の駅らしい風情に一同感激。駅前もひっそりとしていた。駅前の道を200mほど直進して、丁字路で左折すると直ぐ荒川沿いの遊歩道へ降りるスロープがある。この辺りの紅葉が実に見事であった。その美しさにしばらく立ち止まって見とれていた。

ここから「哲学の道」という名の付いた遊歩道を歩く。荒川の清流の青、長瀞特有の変成岩の白、対岸の木々の赤、黄、緑。錦秋という言葉がふさわしい景色を楽しむことができた。

 

      哲学の道     月の石もみじ公園     荒川の清流と岩畳

 

    哲学の道をのんびりと1時間ほど歩いて川下りの乗船場に着いた。ここは長瀞観光の中心地なので、平日ではあるが相当な人出であった。川下りの舟に乗って川から紅葉を楽しむ予定であったが、水量が少ないため川下りは中止で、流れのほとんどない瀞の部分を周遊するだけとなった。公園のボートに乗っているようで川下りのスリルはなかったが、内心では川下りが中止になってほっとしている人もいたらしい。

 

 ライフジャケットを着て乗船

        岩畳

  水量が多い時は島になる岩      

 

    川下りの舟を降りて長瀞駅へ向かう道の両側は土産物店や食べ物屋が軒を並べている。ちょうど昼時でもあり通りからちょっと奥に入った蕎麦屋で昼食とした。新そばの季節であり、名物のくるみそばや舞茸のてんぷらそば、玉子焼き、きんぴらなどを注文した。運ばれてきた料理を見てびっくり、どれも東京で出てくる料理の3倍から5倍の量がある。戦中戦後の食糧難時代に育った我々は食べ残してはいけないと頑張って完食したが、女性陣は大分食べ残していた。全員満腹で店を出た。

 

    秩父鉄道の踏切を越え宝登山へ向かう。大きな石の鳥居を過ぎるとゆるやかな登りとなるが、満腹の身には結構きつく感じられた。15分ほどで宝登山神社に到着した。日本武尊が東征の帰路に宝登山の山容の美しさに惹かれて立ち寄り山頂を目指したが、山火事に遭遇して難渋したときに神犬が現れて山頂まで案内した。これが宝登山神社創建の由来であるという。小さいながら絢爛たる社殿である。

 

宝登山神社の鳥居

  宝登山神社の社殿

 

    2時発のロープウェイに乗った。山麓駅から山頂駅まで約5分である。山頂駅付近には梅園があって、特に蝋梅が有名である。1月から3月には多くの観光客が押し寄せるが、この時期は静かなものである。柔らかな秋の日差しを受けて、秩父地方の町や山々が金色に輝いているようであった。3時発のロープウェイで下山。軽い疲労感と満足感を感じながら帰路についた。

 

   宝登山ロープウェイ     宝登山からの眺め     宝登山神社奥宮

             

 

周遊の 舟より見上ぐ 崖紅葉  志賀  勉  

 

参加者  金児利行、小島恕雄、志賀 勉、水野聰夫妻、安村長生、臼井静江、中村仁美   以上8名

写真と文 小島恕雄